冩楽 純米吟醸 播州愛山/宮泉銘醸(福島県)

冩楽の6月限定酒。飲む前から美味いのが分かっていた。そして美味い。愛山は山田錦のような上品な甘味を持ちつつもフルーティな味わい。

 

少し前まではこういう飲み飽きない優等生タイプのお酒はあまり好きではなかったのだけれど、幸せな毎日を過ごすためには必要不可欠だと思うようになった。歳を取ったということなのかも知れない。

作 純米吟醸 恵乃智/清水清三郎商店(三重県)

甘くてふくよか。口開けは後味に悪い意味での日本酒っぽさが少し残るが、二日目以降は気にならなかった。洋ナシのような香りと説明されることがままあるが、本当に洋ナシの香りがする。何にせよこのレベルで四合瓶1300円は破格だろう。

美丈夫 純米大吟醸 鄙/濵川商店(高知県)

ラベルには「鄙とは、田舎をあらわす古語。都の優雅で上品なさまとは好対照の、美しい自然やゆったりとした大らかさを連想させる言葉」と説明がある。「兵庫県山田錦を100%用いた精米歩合45%」という作りは洗練された味わいから逃れられないものだが、確かに単なる洗練に止まらない、穏やかではあるが野趣の奥行きを感じられる。こう書くと想像力が逞しすぎるきらいがあるが、洗練の一言では説明できないものを感じられるのは間違いない。

 

あと余韻はかなり辛い。

梨風/千代の亀酒造(愛媛県)

カンヌのレセプションに採用されたという日本酒だが、良くも悪くも日本酒離れし過ぎていて日本酒である必要性を感じない。美味いのは間違いないが単体で飲むには軽い印象。

 

それにしても2008年のカンヌにこの日本酒が出たというのだから、現在の日本酒の世界的な評価にはおそらくこの日本酒の存在があるだろうし、想像を膨らませれば近年の日本酒のトレンドを作ったと言えるかも知れない。何ともロマンのある話ではないか。

LE SAKE EROTIQUE NUMERO SIX/小布施ワイナリー(長野県)

先日飲んだTROISが美味しかったので購入。記憶と比較しただけだが、TROISよりもさらにフレッシュ、フルーティ、繊細な味わい。

 

ラベルには"NUMERO" SIXとある。"NUMERO"表記があるのはUNとSIXだけのようだが、何か意味があるのだろうか。音感だろうか。何にせよ、こういった細やかさは酒造りにも通じるように思う。

義侠 純米吟醸原酒50% 仕込み29号/山忠本家酒造(愛知県)

山田錦でも特A地区100%に拘っているだけあり、クラシックな作りにありがちな日本酒独特の嫌な感じは抑えられ、仄かに甘い米の旨みが後を引く。美味い。

荷札酒 紅桔梗 Ver.4 純米大吟醸/加茂錦酒造(新潟県)

香りがユニークでリースリングやゲヴュルツトラミネールといったドイツの白ワインを思わせる。

 

味わいはライト、酸味、ガス感といった今流行りのもの。荷札を模したラベルなどのマーケティングセンスも含めて日本酒界のブルーボトルを思わせる。一方で、あくまで個人の感想だが、山田錦のポテンシャルを引き出せていないように感じた。

 

価格は四合瓶でアンダー二千円なので、コスパは悪くない。