七田 純米大吟醸 無濾過/天山酒造(佐賀県)

佐賀県の日本酒といえば鍋島と並んで有名な七田のフラッグシップ酒。精米歩合45%にも拘わらず米の旨みがしっかり残っている珍しいタイプ。七田に限ったことではないが、このクラスの日本酒(四合瓶で二千円代半ば)にはスペックだけでは想像し切れない驚きを感じることが多い

ひこ孫 純米吟醸 小鳥のさえずり/神亀酒造(埼玉県)

低温熟成酒と聞いていたが味はほぼ古酒。炙った米の味がする。ぬる燗で土手煮と飲みたい一杯。

勝山 純米吟醸 献/勝山酒造(宮城県)

フルーティというよりフルーツの香り、グレープフルーツの香りがする。味わいは古典的だが流麗で、美味いというより美しいというべきか。

 

純米吟醸としては破格の出来だと思うが、値段も破格で一般的な純米吟醸の倍近くする。しかし日本酒としての出来も破格なので、妥当な値付けではないだろうか。

冩楽 純米吟醸 播州愛山/宮泉銘醸(福島県)

冩楽の6月限定酒。飲む前から美味いのが分かっていた。そして美味い。愛山は山田錦のような上品な甘味を持ちつつもフルーティな味わい。

 

少し前まではこういう飲み飽きない優等生タイプのお酒はあまり好きではなかったのだけれど、幸せな毎日を過ごすためには必要不可欠だと思うようになった。歳を取ったということなのかも知れない。

作 純米吟醸 恵乃智/清水清三郎商店(三重県)

甘くてふくよか。口開けは後味に悪い意味での日本酒っぽさが少し残るが、二日目以降は気にならなかった。洋ナシのような香りと説明されることがままあるが、本当に洋ナシの香りがする。何にせよこのレベルで四合瓶1300円は破格だろう。

美丈夫 純米大吟醸 鄙/濵川商店(高知県)

ラベルには「鄙とは、田舎をあらわす古語。都の優雅で上品なさまとは好対照の、美しい自然やゆったりとした大らかさを連想させる言葉」と説明がある。「兵庫県山田錦を100%用いた精米歩合45%」という作りは洗練された味わいから逃れられないものだが、確かに単なる洗練に止まらない、穏やかではあるが野趣の奥行きを感じられる。こう書くと想像力が逞しすぎるきらいがあるが、洗練の一言では説明できないものを感じられるのは間違いない。

 

あと余韻はかなり辛い。

梨風/千代の亀酒造(愛媛県)

カンヌのレセプションに採用されたという日本酒だが、良くも悪くも日本酒離れし過ぎていて日本酒である必要性を感じない。美味いのは間違いないが単体で飲むには軽い印象。

 

それにしても2008年のカンヌにこの日本酒が出たというのだから、現在の日本酒の世界的な評価にはおそらくこの日本酒の存在があるだろうし、想像を膨らませれば近年の日本酒のトレンドを作ったと言えるかも知れない。何ともロマンのある話ではないか。